こんにちはシカです。2021年も終わりが見えてきましたね。
みなさんは今シーズンのプロ野球を楽しめたでしょうか。
コロナ禍で行われた特別な今シーズンは、テレビ中継での観戦しかできなかった方も多いのではないでしょうか?
気兼ねなく球場に足を運べる日が待ち遠しいですね。
さて、オフシーズンになり契約更改も多々行われました。
今年からプロ野球を本格的に見始めた方は下のような状態ではないですか?
プロ野球を見始めたばかり!
契約更改なんて、なんのことかさっぱりわからないよ!
好きな選手は見つけたけど、来年は試合に出るの?
この記事は、野球観戦を始めたばかりの方やもっとプロ野球を知りたいと思っている方へ、以下のことを伝えるために作成しました。
- 契約更改とは?
- 契約更改を見るポイント
- 2020年末までに契約がまとまった選手
- 選手の年俸の増減
- 選手の球団内評価←重要!
- 来シーズンの展望
以上のポイントを押さえて契約更改を見ると、よりプロ野球のオフシーズンを楽しめます。
別記事で2020年シーズンの年俸をまとめています。そちらと比較しながら見ていただければ、より球団の抱える課題や選手自身の成長等が分かります。

契約更改とは
ざっくり説明
シーズン終了後に、所属球団と選手が翌年の選手契約に関して協議することです。契約に合意したことや保留していることなどを球団やマスコミを通じて公表する訳です。主力選手の契約更改は注目度も高く、選手のコメントも合わせて報道されますね。
球団との契約に合意しました!
来期はもっと活躍できるように頑張ります。
選手は個人事業主
ちなみに、選手は球団の社員ではなく個人事業主であり、球団とは雇用契約ではなく業務契約を行います。自ら確定申告をすることになります。昨年は楽天イーグルスのドラフト1位ルーキーだった辰巳選手が、Webで確定申告を行うことができるという宮城県内のPRに起用されていました。
確定申告はもちろん。契約条件の交渉もするよ!
年俸が高額の選手は代理人を立てる場合もあるよ。
契約更改のポイント、ここを見ろ!
以下の3点を押さえておけば選手がどのように評価されたか分かります。
- 年俸の増減
- 契約年数
- 背番号の変更
年俸の増減
増減の理由は3パターンに分けられます。パターン別に見ておきましょう。
気を付けておきたいのは、「増減の幅はチームの順位にも左右される傾向にある」ということです。
ざっくり説明すると、優勝した球団は選手も当然ながら成績が良いので年俸は高騰傾向。下位の球団は有力選手の引き留め&補強が必須ですから成績の振るわなかった選手に対しては容赦なく減俸する傾向にあるということです。
以下、それぞれ押さえておきたいポイントです。
年俸アップ
- シーズンの成績が好調で、来期も期待値が高い
- ルーキーや若手の選手では年俸が倍増することもある
- 年俸アップは来期の出場機会増加が見込める
年俸維持
- 成績・出場機会が前年と比べて大きく変化がなかった場合
- 怪我による長期離脱を踏まえた様子見
年俸ダウン
- 成績が振るわなかった
- 怪我に長期離脱&怪我前への復調が期待できない
- 今期と同じような成績では最悪クビもある
- 出場機会が減る可能性:大
契約年数
- クビになるまでの猶予期間
- 怪我をしている場合、手術も視野に入れる
- フォーム改造やコンバート新たな挑戦も…
- なるべく長く契約したい
- これまでの成績が維持されるか(怪我・不調etc…)
- 年俸も高額になりやすい
- 契約内容次第では選手は不良債権扱いに…
- できれば短く契約して様子を見たい…
球団と選手がせめぎ合うポイントその2ですね。上記の年俸でも触れましたが、年俸はそのまま選手の年収・収益に直結するわけですから100万円単位でもめたなんて話も聞こえるわけです。
一方、契約年数は選手から見れば「あと何年クビにならずに済むか」というラインでもありますし、選手によっては「怪我を完治させるために手術に踏み切るための基準」にもなります。
また、フォームの改造やポジションのコンバートに挑戦する際にも残りの契約年数は判断材料になりえます。
コンバート:他の守備位置を守れるようにすること。通常は野手間で行われ、打撃能力を買われて出場機会を確保するために守備負担が少ないポジションに着くことが多い。チーム事情にも大きく左右されるが近年では捕手が外野手として出場するケースが多い。これは元々捕手の選手には肩が強い選手が多く、外野の守備についた際に元々の方の強さを発揮できるという考えのもとである。
球団側は有力選手には当然長く居てほしいのですが、複数年の契約を結ぶ際に「これまでの成績が維持できるか」という点は非常に重要な問題です。
これまでと同様に活躍してくれるかは選手次第ですし、そもそも怪我で1年間試合出ることができないケースも珍しくありません。
複数年の契約となると一定の水準以上の活躍を見せた選手に適応されることが多いですから、年俸も高めの設定になることが多いです。
仮に複数年契約を高額の年俸で契約した場合、その選手が怪我等で満足にプレーできないだけで球団側にはデメリットしか残りません。
また、怪我が治っても元のパフォーマンスを発揮できるケースは決して多くありません。
球団からすれば、プロ野球という怪我と隣り合わせの競技で、高額で契約した選手を長期間保有することは望ましい形ではないですね。
複数年で選手と契約することは「リスクの大きな買い物」であると言えそうです。
最近でこそ見なくなりましたが、一部メディアでは長期契約を結んだ選手が結果を残せないと「不良債権」と罵ることもありました。
そんな中、2019年オフにソフトバンクはFA権を獲得した柳田悠岐に対して3年契約の3年目となる予定だった2020年から、新たに7年契約を結び直しました。
これは実質、球団によるFA権の買い取りだったわけですが、実績のある生え抜き選手に対して大型の契約を結んだ事例が生まれたことは非常に喜ばしいことだと思います。
今後は実績ある選手が年俸をアップさせる選択肢として「FA権を行使してより高い年俸を払ってくれる球団(メジャーリーグを含む)に移籍する」以外にも「所属球団との交渉する」が選択肢に入ってくると思います。有力選手のメジャー挑戦は嬉しい反面、戦力ダウンですし日本のプロ野球のレベルダウンとも言えます。ソフトバンクと柳田選手が結んだ大型契約は、プロ野球界にとって大きな事例となりそうです。
常に怪我のリスクを抱える選手との長期契約は球団からの信頼やこれまでの成績に対しての誠意とも取れます。
長く契約してもらえば選手は安心だね。
球団にはリスクも大きいけどね。でも…
生え抜き選手(自球団で獲得し育成した選手)に資金を使えない球団は遅かれ早かれ弱くなるよ。
背番号の変更
名選手の背番号への変更は期待値の証と言えます。
前任者が偉大な功績を残した場合は「前任者同等の活躍」を求められます。
球団もファンも「その背番号に恥じない活躍をしてくれ!」という目で見るわけです。
球団によっては背番号に特別な意味が生まれることもあります。
例えばソフトバンクの背番号「9」は、柳田選手が着けていますよね。
この背番号は南海時代の堀井数男、南海からダイエーへの移行期につけたトニー・バナザード、ダイエーを常勝軍団に導き、ソフトバンク時代にまたがって「ミスターホークス」と称された小久保裕紀ら、時代を代表するスターたちが背負ってきものです。
背番号を追っていくと球団のドラマが垣間見えるのも、プロ野球の魅力だと思います。
個人的には背番号「22」は守護神(絶対的な抑え)の番号!「阪神の藤川球児」や「ヤクルトの高津臣吾」、「ハマの大魔神こと佐々木主浩」のイメージが強い。いつの時代もドラマを彩った背番号ですわ。
私は背番号「22」は捕手かなぁ。
「ホームランアーチストこと田淵幸一」や「楽天の藤井彰人」ですかね。
楽天黎明期からのファンには、岩隈とのバッテリーといえば、嶋より藤井の方がしっくりくるんじゃないかな?
球団内評価が重要?
①2020年末までに契約がまとまった選手と②選手の年俸の増減についてはスポーツ情報誌で伝えられていますが、注目してほしいのは③選手の球団内評価のです。年俸の増減から「球団がその選手をどのように評価しているか」が見えてきます。
球団内からどのように評価されているのかは非常に重要で、そのまま出場機会に直結するケースが多いのです!
年俸から見える球団からの選手評価
- あなたの好きな選手が球団内でどの位置にいるのか?
- 来期は活躍が期待できるのか?
- 今期出場が少なかったけど、来年以降は大丈夫?
それは契約更改からある程度、予想できます!
- 年俸が高いほうが出場機会は多い
- 同ポジションの選手と比べよう
球団からの評価が必要と聞いて某野球ゲームを想像した方もいるかもしれません。実際、0ではないです。
最近ではトラッキングデータを使った指標によって、選手の起用を決定するための材料が増えました。
年俸の項目でも触れていますが「年俸=今シーズンの働きを評価したもの」
つまり年俸の高い選手はそれだけ球団から好成績を期待されているはずなので、同ポジションの選手と年俸を比較すれば出場機会がどれだけ見込めるかが分かります。
判断材料は年俸だけではありませんが、長い目で見ればシーズン開始時の年俸は出場機会の目安になりますのでチェックしてみてください。
応援したい選手を見つけた際にチェックしたいのは以下の5点。
- 所属球団の同ポジションの選手は誰か?
- 同ポジション内で年俸は何位か?
- 複数ポジションを守るか?
- 秀でた能力(一芸)はあるか?
- 年齢や怪我の有無
ただ、野手については複数ポジションを守ることを前提に戦力として計算されている選手もいます。
2020年シーズンに活躍したソフトバンクの栗原選手、専門は捕手でしたが同じポジションには甲斐選手がいるため外野手での出場がほとんどでした。
栗原選手のように年俸の差や本職以外での出場といったハンデを乗り越え、大きく活躍する選手もいます。
またソフトバンクの話になりますが、周東選手のように特出した能力を持っていれば限られた場面で出場機会を確保することもあります。
周東選手の場合、他を圧倒する俊足によって「代走としてのジョーカー」→「俊足を生かした外野手」→「今宮選手(遊撃手)の怪我を埋めるための内野手」→「二塁手or遊撃手でスタメン」という流れでシーズンを通して活躍することができました。
同ポジション選手の中で年俸が下位の選手については、
- 主力選手の怪我や不調
- 代打・代走・守備固め
などで自分の強みをアピールしたいところですね。
チーム内での激しい競争で勝ち取った出場機会を想像しながら応援することで、また一つプロ野球が魅力的になると思います。
次回は、2020年末までに契約がまとまった選手を一覧にしてまとめて紹介していこうと思います。
前回契約からの年俸の増減も載せておくようにするので、好きな選手・チームの事情を想像しながらの読める内容を目指そうと思っています。是非ご覧ください。
長くなってきたので、ここで一旦切りたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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記事の作成:シカ
取材・協力:クマ
